「キャラクターデザイン」とは、名前のとおり「作品に出る登場人物をデザインする」作業です。
今回は、主人公である「江藤新平」を中心に展開しようと思います。
※ここで説明するキャラクターデザインは私流です。参考として見ていただければと思います。
草案
江藤新平のイメージとして、「ワイルドだけど理知的」があったので、それを盛り込むデザインにしようと考えました。
また、史実の手配書や肖像画から、以下の要素をデザインに盛り込みました。
江藤新平は設定ではツンツンしていますが、心優しい性格を兼ね備えています。
ですので、優しいつり目とワイルドなつり目両方に見えるようにデザインし直していきました。
全体を通して、江藤新平は”目の描き方”でかなり悩みました。
デザイン第1案
まずは、三白眼でいこうと思いました。
しかし、これではワイルドな方に印象が強くいってしまう、サブキャラっぽくなってしまうと思い、目の描き方を変えることにしました。
このデザインは、別のキャラクターに流用されました。
デザイン第2案
(クリックで拡大)
目つきを優しめに変えました。
PV映像でのデザインは、この江藤新平です。
しかし、「主人公感が足りない。」と言われたこと、また頬がこけているキャラクターが男女ともに6人もいたため、変えることにしました。
以下、デザイン直しで迷っていた時の絵です。
(クリックで拡大)
上:頬こけをなくしてみました。
中央:一番悩んでいた”目の描き方”のパターンを一覧表にしたもの。
下:制作メンバーに中央の目のパターンを見せて決まったデザイン。
キャラクターデザインでもシナリオでもキャラクターの魅せ方は難しいと思います。
もし迷ったら、周りにどのような印象を持つか積極的に聞くなどをした方が、より魅力的なキャラクターを作れると思います。
デザイン最終案
(クリックで拡大)
結果、このデザインに落ち着きました。
目や顔つきがより柔らかくなりました。主人公感も増しました。
ちなみに、前髪のぴょこっと出た部分は、明治政府以降の江藤新平の写真を見ればわかりますが、本当にあります。
おまけ:他のキャラクターの初期設定
①中野方蔵
一番キャラクターデザインで悩んだのが、中野方蔵でした。
実在したとはいえ肖像画が残っていないので、彼はオリジナルデザインです。
中野方蔵(初期案)
初期は今より性格をきつめに設定していたため、最初はこのような外見でした。
イケメン設定は最初から決まっていました。
納得いくまでデザインを繰り返した結果、今のデザインに落ち着きました。
中野方蔵(最終案):クリックで拡大
②枝吉神陽
中野方蔵の次に悩んだのが、枝吉神陽です。
脚が頑丈で目つきが鋭かったという資料から、「顔が強く筋肉質」という設定が最初はありました。
その結果、最初はこのデザインでした。
枝吉神陽(初期案):クリックで拡大
しかし、「あまりにも強面すぎる。」という意見があったこと、「ここまで怖い顔だとまず人は基本寄ってこない。」ということから、よりカリスマ性のある荘厳さを出そうと考え、今のデザインに落ち着きました。
枝吉神陽(最終案):クリックで拡大